・ニューイヤー駅伝2026で「トヨタ自動車がどれだけ強いのか」を整理して知りたい
・2024年ニューイヤー駅伝優勝や2025年大会3位、中部実業団駅伝2025など直近の実績を一度まとめて把握したい
・テレビや配信で観戦する前に、トヨタ自動車の主力メンバーと勝ち筋をパッと理解しておきたい

この記事を読めば、トヨタ自動車陸上長距離部の最新実績、第68・69回ニューイヤー駅伝での戦いぶり、2025年シーズンの状態を踏まえたニューイヤー駅伝2026での立ち位置や優勝・上位進出の可能性がひと通り整理できます。ニューイヤー駅伝2026の大会概要に触れつつ、中部予選の内容、注目選手、想定区間配置、他有力チームとの力関係までまとめて確認していきます。
トヨタ自動車のニューイヤー駅伝2026での立ち位置概要
ニューイヤー駅伝2026は第70回記念大会として、2026年1月1日に群馬県庁前発着の7区間100kmで開催されます。
トヨタ自動車は中部ブロック代表として出場し、今回で「37年連続47回目」の出場となる名門チームです。
直近の全日本実業団駅伝の成績は以下の通りです。
・2024年ニューイヤー駅伝2024優勝(4時間49分02秒、8年ぶり4度目V)
・2025年ニューイヤー駅伝2025 3位(4時間48分36秒)
つまり2026年元日の群馬には、
・2024年大会で日本一に立った「前々回王者」
・2025年大会でも3位と、2年連続で優勝争いを演じた「安定のトップコンテンダー」
・中部予選でトヨタ紡織に敗れつつも、しっかり本戦切符をつかんだ「中部の絶対的強豪」
という3つの顔を持って臨むことになります。
TBS公式サイトでも、旭化成・Honda・GMOインターネットグループと並んで「前回大会上位4チームによる優勝争い」の一角として名前が挙がっており、今大会も優勝候補の一角であることは間違いありません。
トヨタ自動車のニューイヤー駅伝実績と2024・2025年の戦いぶり
まずは、ニューイヤー駅伝におけるトヨタ自動車の最近の実績を整理しておきます。
トヨタ自動車は2024年ニューイヤー駅伝で4時間49分02秒をマークし、8年ぶり4度目の優勝を達成しました。
この大会では、
・最長区間2区で太田智樹が序盤で先頭に立ち、そのままリードを守る展開
・アンカーの服部勇馬主将が堂々のフィニッシュで栄光のゴールテープを切る
という「盤石の王者らしい勝ち方」で、Hondaの3連覇を阻止しました。
続く2025年ニューイヤー駅伝2025では、連覇を狙って挑んだものの結果は3位。
総合タイムは4時間48分36秒で、優勝した旭化成とは1分04秒差でした。
トヨタ自動車公式ブログが伝えるレース展開を整理すると、
・1区 吉居大和が積極的な走りで先頭と13秒差の位置にまとめ、まずまずのスタート
・2区 鈴木芽吹が区間2位の快走で2位に浮上、上位争いに食らいつく
・3区 太田智樹がGMOを捉えて先頭へ、パリ世界大会代表同士のマッチレースを制して10秒差のトップでタスキ渡し
・4区 サムエル・キバティが2位以下をさらに引き離し、2位旭化成との差を拡大
・5区 西山雄介がHonda・旭化成の猛追を受け、11kmすぎに逆転を許して先頭と55秒差でタスキリレー
・6区 湯浅仁が区間2位の好走で差を少し縮め、52秒差でアンカーへ
・7区 田中秀幸が区間3位の力走を見せるも、旭化成とHondaのデッドヒートには届かず3位フィニッシュ
という内容でした。
2024年は「中盤で主導権を握って押し切る勝ち方」、2025年は「中盤までは理想的な展開を作りながらも、終盤でライバルに押し切られたレース」と言えます。
この2年の経験から、
・最長区間2区〜中盤区間でいかに主導権を握るか
・5区以降の“山場区間”で他チームのエース級と互角以上に渡り合えるか
が、トヨタ自動車の2026年大会での最大のポイントになります。
2025年シーズンと中部実業団駅伝での戦いぶり
ニューイヤー駅伝2026の予選を兼ねるのが、第65回中部・第55回北陸実業団対抗駅伝競走大会です。2025年11月に行われたこのレースで、トヨタ自動車はトヨタ紡織に次ぐ2位でフィニッシュしています。
・中部の“王者”として連覇を狙う立場
・しかし今回はトヨタ紡織が3年ぶりに優勝し、トヨタ自動車は57秒差の2位
という結果で、地域のライバルも確実に力をつけていることがうかがえます。
とはいえ、上位チームに入りニューイヤー駅伝2026の出場権はしっかり確保。
2025年シーズンの個人レースに目を向けると、トヨタ自動車はトラック種目でも日本トップクラスの選手を多数抱える“超ハイレベル集団”になっています。
特に象徴的なのが男子10000m。
・2025年4月の日本選手権10000mで鈴木芽吹が27分28秒82で初優勝し、日本のエース格へ成長
・同年11月の八王子ロングディスタンスでは、その鈴木芽吹が27分05秒92の日本新記録を樹立し、吉居大和も27分21秒45、田澤廉も27分31秒90と、チームの複数選手が世界水準に迫る好記録
・田澤廉はすでに世界選手権10000mの日本代表経験を持つ実績者
トラックでのこの充実ぶりは、そのままニューイヤー駅伝の「スピード区間」での武器になります。
トヨタ自動車陸上長距離部の主力メンバーと注目選手
トヨタ自動車の長距離メンバーは、オリンピアン・世界大会代表・日本記録保持者を含む豪華な顔ぶれです。公式サイトの選手一覧や最近のレース結果をもとに、ニューイヤー駅伝2026で軸になりそうな選手を整理しておきます。
服部勇馬(主将)
・東京オリンピック男子マラソン日本代表
・ニューイヤー駅伝2024ではアンカーとして8年ぶりの優勝を決めた“象徴的エース”
・駅伝での勝負強さは言うまでもなく、2026年大会でも終盤区間のキーマン候補
太田智樹
・10000mの日本トップクラスで、2024年ニューイヤー駅伝では最長区間2区で先頭に立ち優勝の流れを作る
・2025年大会では3区で再び先頭に立つなど、“中盤で主導権を握る”役回りで欠かせない存在
鈴木芽吹
・2025年日本選手権10000m優勝、同年11月に10000m日本記録27分05秒92を樹立した伸び盛りのエース
・2025年ニューイヤー駅伝では2区区間2位と、ロードでも高いパフォーマンスを発揮
・最長区間2区や、スピードが求められる区間の“切り札”として起用される可能性が高いです。
吉居大和
・箱根駅伝でおなじみのスピードスターで、トヨタ加入後も10000mで日本歴代6位となる27分21秒45をマーク
・2025年ニューイヤー駅伝では1区を任され、積極的なレースで上位集団に食らいつく走りを見せました。
・1区や3区など、「流れを作る区間」で再び起用される可能性大。
西山雄介
・ニューイヤー駅伝3区の区間記録保持者であり、2024年優勝時には要所の区間を担った経験豊富な駅伝巧者。
・2025年大会では5区で苦しい展開を強いられたものの、それだけ相手からのマークも厳しい証拠。再び“安定感ある仕事人”として中盤区間を任されると見られます。
田中秀幸
・2024年大会では“勝負を決めるアンカー”、2025年大会では7区で区間3位と、終盤区間で安定した強さを発揮するベテラン
・チーム状況次第では再び7区、あるいは5〜6区の「締め」の区間を任される有力候補です。
サムエル・キバティ
・トヨタの外国人ランナー枠を担うスピードランナーで、2025年ニューイヤー駅伝では4区を担当し、向かい風の中でも落ち着いた走りで2位以下との差を広げました。
・区間配置ルールやチーム方針によりますが、再び中盤のキーポイント区間で起用される可能性があります。
その他にも、
・世界選手権代表経験を持つ田澤廉
・ハーフマラソンやトラックで結果を出している西山和弥、野村優作、湯浅仁、内田隼太
など、誰が7人に選ばれても“穴がないメンバー構成”が組めるのがトヨタ自動車の最大の特徴です。
ニューイヤー駅伝2026本番に向けては、
・チームエントリー(12人前後)
・区間オーダー(7人)
が今後発表される見込みで、「誰が外れるのか」という贅沢な悩みを含めて直前情報のチェックが重要になります。
トヨタ自動車の強みと勝ち筋
トヨタ自動車の強みを整理すると、次の3つに集約できます。
- 世界レベルのトラック実績を持つエース級が複数人いる「トップレベルの選手層」
- 2024年優勝・2025年3位と、直近2大会で結果を出し続けている「駅伝での勝ち方の再現性」
- 企業全体で駅伝を応援する文化と、継続的な補強・育成による「チームとしての総合力」
この強みを7区間100kmのレースにどう落とし込むかが「勝ち筋」です。
特にニューイヤー駅伝2026でトヨタ自動車が注目したい区間は次の通りです。
1区(約12.3km)
・2025年大会では吉居大和が積極的なレースで先頭と13秒差の位置にまとめ、悪くない流れを作りました。
・2026年も、スピードと勝負勘を兼ね備えた選手を配置し、「優勝争いに残るポジション」で2区につなげたいところです。
2区(最長区間・エース区間)
・2024年の優勝時には太田智樹が2区で主導権を握り、そのまま最後までリードを保った“勝利の起点”となった区間です。
・2025年大会ではこの区間で鈴木芽吹が区間2位の快走を見せています。
・2026年大会でも、「太田智樹 or 鈴木芽吹 or 田澤廉」といった布陣が考えられ、ここでどれだけリードを作れるかが大きなポイントになります。
3〜5区(中盤の勝負どころ)
・2024年は中盤でリードを広げて押し切るパターン、2025年は5区で逆転を許す苦しい展開と、同じチームでも“明暗”が分かれた区間です。
・太田・吉居・西山・野村・湯浅といった選手たちをどの区間にどう割り振るかで、レースの色が大きく変わります。
・特に5区は、ライバルチームのスペシャリストが集まりやすい区間だけに、「守るのか、攻めるのか」の戦略が問われます。
6〜7区(終盤の総力戦)
・2025年大会では6区湯浅仁が区間2位の好走で差を詰め、7区田中秀幸が最後まで前を追い続けたものの逆転には届きませんでした。
・2024年大会のように、アンカーに服部勇馬 or 田中秀幸級の“締めのエース”を置き、6区までにリードを作る展開に持ち込めれば、再び優勝が見えてきます。
まとめると、トヨタ自動車の勝ち筋は、
・1区〜2区で「優勝争いのど真ん中」にポジションを取り
・3〜5区でトラック実績のあるエース級を効果的に配置して、主導権を握る
・6〜7区でベテランとエースのコンビネーションで逃げ切る or 逆転する
というパターンを、どれだけ2026年版のメンバーに当てはめられるかにかかっていると言えます。
他チームとの力関係とトヨタ自動車の優勝・V奪還の可能性
ニューイヤー駅伝2026は70回記念大会ということもあり、各地区から実力チームが勢ぞろいします。
・東日本勢
旭化成に勝った2024年王者トヨタと競り合ったHonda、富士通、GMOインターネットグループ、ヤクルト、コニカミノルタ、Kao など
・中部勢
トヨタ自動車、トヨタ紡織、愛三工業、愛知製鋼、中央発條、NTN、トーエネックなど
・関西勢
住友電工、SGホールディングス、大阪ガス、大塚製薬など
・九州勢
三菱重工、クラフティア、黒崎播磨、トヨタ自動車九州、安川電機、旭化成 など
特に、
・最多優勝記録を更新中の“王者”旭化成
・2025年大会で1秒差の激戦を演じたHonda
・層の厚さが際立つ富士通、住友電工
・中部予選でトヨタ自動車を破ったトヨタ紡織
あたりは、トヨタ自動車にとっても要警戒のライバルです。
そのうえでトヨタ自動車の優勝・V奪還の可能性を整理すると、
・個々の戦力だけを見れば、旭化成・Hondaと並ぶ「優勝候補のど真ん中」
・2024年優勝・2025年3位と、2年連続で優勝争いを経験していることは大きなアドバンテージ
・一方で中部駅伝ではトヨタ紡織に敗れており、「どの区間にも絶対的な穴はないが、ライバルも同じくらい強い」という接戦状態
という状況です。
2026年大会で再び日本一に立つには、
・エース級のコンディションを元日にピークに持ってくる調整力
・中盤区間での区間配置の妙
・風や展開を味方につける「レース運びの巧さ」
が、これまで以上に重要になってきます。
ニューイヤー駅伝2026 トヨタ自動車関連の最新情報チェックポイント
最後に、ニューイヤー駅伝2026でトヨタ自動車を追いかけるうえで、事前にチェックしておきたいポイントをまとめておきます。
・チームエントリー(登録メンバー)の発表
・区間オーダー(誰がどの区間を走るか)の発表
・鈴木芽吹・吉居大和・田澤廉・太田智樹・西山雄介・服部勇馬・田中秀幸ら、主力の直前レースの結果やコンディション情報
・中部駅伝後や直前合宿後のチームコメントや公式ブログ・SNSの動向
・ライバルチーム(旭化成、Honda、富士通、トヨタ紡織、住友電工、三菱重工など)のエース起用や区間配置の傾向
これらの情報を追いかけていくことで、元日のレース展開をかなり具体的にイメージできるようになります。
元日の群馬で、トヨタ自動車がどんなレースを見せてくれるのか。
3年連続表彰台と2度目の日本一奪還となるのか、それともライバルが意地を見せるのか。
大会当日は、この記事で整理したポイントを思い出しながら、テレビや配信でレースを楽しんでみてください。




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