・ミラノ コルティナ五輪最終予選で、日本がどうやって五輪切符をつかんだのか知りたい
・予選で負けたノルウェーに、プレーオフでどう雪辱したのかを整理したい
・吉村紗也香スキップやフォルティウスの歩み、今後の見どころもまとめて知りたい

この記事を読むことで、カーリング女子日本代表フォルティウスの五輪出場決定までの流れ、ノルウェーとの激戦のポイント、吉村紗也香選手の16年越しの物語、そしてミラノ コルティナ五輪に向けた注目点を一度に把握できるようになります。
カーリング女子日本代表 フォルティウスがつかんだミラノ コルティナ行き
2026年ミラノ コルティナ冬季五輪のカーリング世界最終予選は、カナダ西部ブリティッシュコロンビア州ケロウナで開催されています。女子日本代表フォルティウスは、この大会でプレーオフ初戦に勝利し、残り少なかった出場枠をつかみました。
日本は世界ランク5位として大会に臨み、1次リーグでは米国やドイツなどを相手に6連勝スタート。最終戦でノルウェーに延長の末9対10で敗れ、予選は6勝1敗の成績となりましたが、それでも上位に入りプレーオフへ進出しました。
そしてプレーオフの初戦で、世界ランク7位のノルウェーを相手に6対5で勝利。日本女子としては1998年長野大会から数えて8大会連続の五輪出場が決まりました。
予選で敗れたノルウェーに雪辱した一戦の流れ
プレーオフの相手は、前日に延長戦で惜敗したノルウェー。同じ相手に連敗すれば五輪への道が閉ざされる、緊張感の高いゲームでした。
試合は序盤から拮抗した展開になりました。先攻スタートとなった日本は、相手に先制点を許しながらも失点を最小限に抑え、第2エンドで2点を奪い返して主導権を争います。その後ノルウェーにも複数点を許してスコアは動きますが、中盤でフォルティウスがスチールを決めて流れを引き寄せました。
終盤は一進一退の展開となり、スコアは5対5の同点で最終第10エンドへ。有利な後攻を持つ日本は、ガードとドローを丁寧に重ねながらハウスを作り上げ、最後はスキップ吉村紗也香選手のショットで決勝点となる1点をもぎ取りました。氷上では、五輪切符をつかんだ選手たちが涙を流しながら抱き合う姿が見られました。
吉村紗也香スキップ 16年越しでかなえた夢舞台
今回の五輪出場決定には、吉村紗也香スキップの長い挑戦の歴史があります。北海道北見市常呂町出身の吉村選手は、高校時代から五輪を目指し、2010年バンクーバー、2014年ソチなど、これまで4度も五輪代表決定戦に挑んできましたが、あと一歩届かない経験を重ねてきました。
前回の北京五輪に向けた代表決定戦では、ロコ ソラーレとの一騎打ちで先に2連勝しながら、そこから3連敗を喫して出場権を逃しています。その後、チームは2021年にメインスポンサーを失い、「北海道銀行フォルティウス」から「フォルティウス」として再スタート。厳しい環境のなかでも、吉村選手はスキップとしてチームを引っ張り続けました。
2023年12月には第1子を出産し、一度リンクを離れます。そこから復帰して2025年2月の日本選手権を制覇し、同年9月にはロコ ソラーレらとの代表決定戦にも勝利。ようやく世界最終予選の舞台に立ち、5度目の挑戦でついに五輪切符をつかみました。
フォルティウスのメンバー構成とチームの強み
今回の日本代表フォルティウスは、経験豊富な選手と新しい世代が融合したチームです。リードの近江谷杏菜選手は2010年バンクーバー五輪に出場した経験を持つベテラン。サードの小野寺佳歩選手も2014年ソチ五輪に出場した実績を持ち、国際大会での経験値が高い選手です。
セカンドには小谷優奈選手、リザーブには小林未奈選手が入り、若い世代ならではのスイープ力やフィジカルの強さもチームの武器になっています。ベンチには、小笠原歩ナショナルコーチや船山弓枝コーチら、過去の五輪を知るスタッフ陣が帯同し、戦術面やメンタル面で厚いサポートを行っています。
このメンバー構成が、タフな連戦となる世界最終予選でも安定した戦いぶりを支えました。実際に、日本は1次リーグで米国、ドイツ、オーストラリア、チェコ、トルコ、エストニアを立て続けに破り、ノルウェー戦以外はすべて白星という内容でした。
1998年長野から続く女子カーリング日本の8大会連続出場
今回の勝利によって、女子カーリング日本代表は1998年長野、2002年ソルトレークシティー、2006年トリノ、2010年バンクーバー、2014年ソチ、2018年平昌、2022年北京に続き、2026年ミラノ コルティナで8大会連続の五輪出場となります。世界全体で見ても、これだけ長く出場を続けている国は多くありません。
平昌と北京ではロコ ソラーレが連続メダルを獲得し、女子カーリングは日本の冬季競技のなかでも注目度の高い種目になりました。その流れを引き継ぐ形で、今度はフォルティウスが日本の代表として五輪の氷に立つことになります。
ミラノ コルティナ五輪での見どころと今後の注目ポイント
世界最終予選を突破したことで、日本はミラノ コルティナ五輪本大会で再び世界トップレベルの国々と対戦することになります。五輪本番では、カナダやスウェーデン、スイスなど、強豪国との戦いが続くことが予想されます。
今回の予選で見せたように、日本が持ち味とするのは粘り強い守備と、終盤に向けてじわじわとプレッシャーをかけていく戦い方です。吉村スキップの冷静なショット選択と、近江谷選手や小野寺選手の確かなスイープ、小谷選手や小林選手のフィジカルと集中力がかみ合えば、再びメダル争いに加わる可能性もあります。
今後は、ミラノ コルティナ本大会に向けての強化試合や国際大会で、どのようにチームの完成度を高めていくかが注目されます。フォルティウスの公式サイトや大会情報をチェックしながら、本番へ向けた準備の様子を追いかけていきたいところです。

今回のノルウェー戦での雪辱と、16年越しで夢をかなえた吉村紗也香選手のストーリーは、ミラノ コルティナ五輪本番の大きな見どころのひとつになっていきそうです。




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