全国高校駅伝2025 優勝候補と注目選手完全ガイド 全国高校駅伝2025の最新勢力図と男子女子のキーマンをチェック

・全国高校駅伝2025でどの高校が優勝候補なのか知りたい
・テレビや配信で観戦する前に押さえておきたい男子・女子の注目選手だけを整理して知りたい
・県大会やインターハイ、記録会など公式記録にもとづいた最新情報だけを確認したい

スポーツオヤジ
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この記事では2025年11月21日時点で公開されている大会要項や各都道府県高校駅伝、全国大会・記録会の結果をもとに、全国高校駅伝2025の優勝候補校と注目選手をわかりやすく整理して紹介します。

■全国高校駅伝2025の基本情報

全国高校駅伝2025(男子第76回・女子第37回全国高等学校駅伝競走大会)は、2025年12月21日(日)に京都市・たけびしスタジアム京都発着で開催されます。女子は10時20分スタート、男子は12時30分スタートの予定です。

コースは例年通り、京都市内を走る公認コースで、男子は42.195km・7区間(1区10km〜7区5km)、女子は21.0975km・5区間(1区6km〜5区5km)で争われます。

出場校は
・全国47都道府県の代表
・各地区大会で選ばれる11校(地区代表)
の合計58校です。都道府県大会で優勝した学校に加え、地区大会で“都道府県優勝校を除く最上位校”が地区代表として都大路にやってきます。

テレビ中継は今年もNHKで実施される予定で、地上波とBS、インターネット配信で全国から観戦できます。

■男子の優勝候補校

2025年は「県大会のタイム」と「前年全国大会の実績」の両方から、複数のチームが優勝候補に名前を連ねています。ここでは中心となりそうな高校をピックアップします。

〇仙台育英(宮城)

・宮城県高校駅伝で、オール日本人オーダーながら2時間1分45秒をマーク。男子高校駅伝史上3位となる快記録で、今季の都道府県大会最速タイムです。
・前年の全国大会でも上位争いを経験しており、「スピード」と「駅伝の完成度」を兼ね備えたチームです。
・5000mで13分40秒台の鈴木大翔・菅野元太らトラックで全国トップクラスのメンバーがそろっており、どの区間にもエース級を配置できる層の厚さが武器です。

〇学法石川(福島)

・福島県高校駅伝を2時間2分58秒の好タイムで制し、都道府県大会全体でも2番目の記録。
・エースの増子陽太は、日体大長距離競技会5000mで13分27秒26をマークし、高校歴代3位・U20日本歴代6位の日本トップレベルランナーです。
・増子は2000mで高校最高記録5分10秒47を持ち、福島県高校駅伝1区10kmでも28分20秒の快走と、トラック・ロードの両方で圧倒的な強さを見せています。
・同じ3年の栗村凌も5000m13分34秒38(高校歴代8位)と超ハイレベルで、二枚看板を軸に「1区から主導権を握るレース」が見込まれます。

〇西脇工(兵庫)

・兵庫県高校駅伝で2時間3分25秒の大会新記録で優勝。都道府県大会全体でも上位のタイムです。
・1区10kmでは新妻遼己が28分22秒の区間新。3区では双子の弟・昂己が8.1075kmを24分32秒で走り、こちらも区間新。新妻兄弟の爆発力がチームの最大の武器です。
・他区間にも14分台ランナーがそろい、昨年からの経験値も加わって「総合力で勝ちきる」チームへと進化しています。

〇鳥取城北(鳥取)

・鳥取県高校駅伝で2時間3分49秒、7区間すべて区間賞という圧勝で県記録を33年ぶりに更新。
・エースの本田桜二郎はU20日本選手権3000m・5000mで2冠を達成した現世代トップクラスのランナー。
・全国主要校が集う日本海駅伝でも、鳥取城北Aが2時間4分24秒で優勝しており、全国レベルの42kmコースでも勝ち切る力を証明しています。
・大牟田からの転校組を含め、赤池監督の下で「駅伝専門集団」として仕上がりつつあり、優勝候補グループの一角と言えます。

〇佐久長聖(長野)

・男子の全国高校駅伝を2023・2024年と連覇中の絶対王者。2025年の長野県高校駅伝も2時間11分10秒で制し、28年連続優勝を達成しています(今年はアップダウンの激しい新コースでのタイム)。
・昨年の全国優勝メンバーを多く残しており、「全員が13分台〜14分台前半の5000mベスト」という層の厚さが強みです。
・例年、全国本番に向けてピークをきっちり合わせてくるチームで、県大会タイム以上の仕上がりで都大路に入ってくることが予想されます。

〇その他の有力校(男子)

・美濃加茂(岐阜)
 岐阜県大会(42km)で2時間3分38秒。初出場ながら都道府県大会トップ層のタイムで、ダークホース的存在です。

・東海大相模(神奈川)
 神奈川県大会(約42.4km)で2時間4分24秒の好記録。スピードランナーがそろい、地区大会の結果次第では一気に優勝候補に食い込む可能性があります。

・小林(宮崎)
 全国最多出場61回を誇る伝統校で、昨年の全国8位入賞校でもあります。今年も県大会をしっかり勝ち抜き、上位進出を狙います。

・倉敷(岡山)
 49年連続出場という“皆勤に近い”常連校。毎年、終盤区間の粘り強さで順位を押し上げてくるチームです。

このほか、九州学院(熊本)や興國(大阪)など、地区大会から上がってくるチームにも要注意です。

■女子の優勝候補校

女子は「仙台育英vs長野東vs薫英女学院」の三つ巴に、立命館宇治・須磨学園・神村学園・西京・筑紫女学園などが絡む構図です。

〇仙台育英(宮城)

・宮城県高校駅伝を1時間6分52秒で制し、女子では5年ぶりとなる1時間6分台をマーク。今季の都道府県大会最速です。
・3000m9分0秒台〜9分30秒台のランナーが複数名おり、特に長森結愛は3000m9分4秒台の持ちタイムで世代トップレベルの1人です。
・ロードでも安定した強さを見せており、「全区間で崩れない駅伝力」が最大の持ち味です。

〇長野東(長野)

・2024年の全国高校駅伝女子チャンピオン。2025年の長野県高校駅伝でも1時間11分07秒で19連覇を達成し、オール区間賞の盤石リレーを見せました。
・1区はU20東アジア選手権5000m銀メダリストの真柴愛里、アンカーは昨年の全国優勝ゴールテープを切った田畑陽菜という“2枚看板”体制です。
・ケガで欠場していた川上南海・角地萌音らが復調すれば、戦力はさらに厚くなり、連覇候補の最右翼になります。

〇薫英女学院(大阪)

・大阪府高校駅伝で、昨年全国6位の東大阪大敬愛を破って府代表の座を奪還。都道府県大会タイムでも1時間7分13秒と全体2番目の好記録です。
・トラックで9分台の3000mランナーが複数名おり、終盤区間の追い上げが持ち味。昨年の全国3位に続き、今年は頂点を狙うシーズンになります。

〇立命館宇治(京都)

・京都府大会を制し、高校駅伝女子創設時からの“皆勤”となる37年連続出場。
・全国でも何度も優勝争いに絡んできた常連校で、今年も地元・京都の声援を受けながら上位進出が期待されます。

〇須磨学園(兵庫)

・兵庫県高校駅伝で1時間9分16秒、オール区間賞で3連覇。
・エースの池野絵莉が1区6kmを19分16秒で快走し、その後もリードを広げる“理想的な駅伝”を展開しました。
・昨年の全国は23位と悔しい結果でしたが、当時の出走メンバーが多く残っており、「メダル獲得」を明確な目標に掲げています。

〇そのほか女子の有力校

・埼玉栄(埼玉)
 埼玉県高校駅伝を1時間8分28秒で制し、今季3番目のタイム。駅伝を得意とする学校で、上位入賞が現実的な目標です。

・倉敷(岡山)
 1時間9分12秒で県大会を制し、タイムランキング4位。高校駅伝女子でも常に上位を争ってきた伝統校です。

・神村学園(鹿児島)
 1時間9分21秒で鹿児島県大会を制覇。攻撃的なレース運びが特徴で、中盤区間で一気に順位を上げてくるタイプのチームです。

・西京(山口)・筑紫女学園(福岡)
 西京は1時間9分30秒、筑紫女学園は1時間9分57秒と、いずれも1時間9分台で県大会を勝ち抜いた実力校です。

・白鵬女子(神奈川)
 神奈川県大会(約21.8km)で1時間12分15秒。距離換算では全国上位クラスの実力があり、地区大会経由でさらに勢いをつけてきそうです。

■男子の注目選手

ここからは、実際に都大路でレースの流れを左右しそうな男子のキーマンを紹介します。

〇増子陽太(3年・学法石川)

・5000m13分27秒26(高校歴代3位・U20日本歴代6位)の記録を持つ現高校長距離界の中心人物。月陸Online|月刊陸上競技
・福島県高校駅伝1区10kmを28分20秒で独走した走りからもわかるように、「序盤からレースを決めてしまう」圧倒的な破壊力を持っています。月陸Online|月刊陸上競技+1

〇栗村凌(3年・学法石川)

・5000m13分34秒38で高校歴代8位。U20日本選手権クロカン優勝、インターハイ5000m3位と、全国タイトル経験も豊富です。月陸Online|月刊陸上競技
・増子とともに“ダブルエース”として、1区・3区・7区など要所の区間でレースを動かす存在になります。

〇新妻遼己・新妻昂己(ともに3年・西脇工)

・兄の遼己は兵庫県高校駅伝1区10kmで28分22秒の区間新。月陸Online|月刊陸上競技
・弟の昂己も3区8.1075kmを24分32秒の区間新で走り、兄弟でレースを完全に支配しました。月陸Online|月刊陸上競技
・トラックでも5000mで全国上位クラスのスピードを持っており、「都大路1区の日本人最高記録更新」まで視野に入る注目株です。

〇本田桜二郎(3年・鳥取城北)

・U20日本選手権3000m・5000mで2冠を達成した世代最強クラスのランナー。月陸Online|月刊陸上競技+1
・日本海駅伝や鳥取県高校駅伝でも長い区間を任され、区間新・区間賞を連発。昨年全国1区2位の経験を持ち、「都大路でも1区優勝候補」の1人です。月陸Online|月刊陸上競技+1

〇鈴木大翔・菅野元太(3年・仙台育英)

・U20日本選手権5000mでは、本田に続く2・3位に入っている実力者コンビ。タイムはいずれも13分40秒台前半で、増子・本田と並ぶ“高校長距離ビッグ4”の一角です。X (formerly Twitter)
・1区〜3区あたりで増子・本田・新妻らとの「真の頂上決戦」が見られる可能性が高く、レース最大の見どころと言えます。

〇佐久長聖のキャプテン勢

・長野県高校駅伝1区を走った酒井崇史は5000m13分55秒96を持つスピードランナー。厳しい新コースを31分05秒でまとめ、2位に大差をつけました。月陸Online|月刊陸上競技
・例年どおり、佐久長聖は“区間ごとのスペシャリスト”をそろえてくるため、個々の名前以上に「7人全員の総合力」に注目したいチームです。

■女子の注目選手

続いて、女子のレースでキーマンとなりそうなランナーをピックアップします。

〇真柴愛里(3年・長野東)

・昨年の全国高校駅伝1区区間賞に続き、2025年長野県高校駅伝でも1区6kmを19分52秒で走破し、再び区間トップ。月陸Online|月刊陸上競技+1
・トラックでも3000mで北信越トップレベルの記録を持ち、「チームの流れを作るエース」として2年連続Vへのカギを握ります。長野陸上競技協会 DATA_WEB

〇田畑陽菜(3年・長野東)

・昨年の全国高校駅伝で優勝のゴールテープを切ったアンカー。2025年の長野県高校駅伝でも5区5kmを16分52秒でまとめ、オール区間賞優勝に貢献しました。月陸Online|月刊陸上競技+1
・3000mでも9分44秒18の自己ベストを持ち、“終盤の勝負どころ”でトップ争いを制する力があります。日本アーチェリー連盟

〇長森結愛(1年・仙台育英)

・全国の女子3000mランキングで9分4秒台の記録を持つルーキー。高校1年生ながらトップレベルのスピードを備えています。宮城陸上競技協会+1
・どの区間を任されても“区間上位争い”ができる実力で、仙台育英の優勝には欠かせない存在です。

〇池野絵莉(3年・須磨学園)

・兵庫県高校駅伝1区で19分16秒の好タイムをマークし、チームを首位に押し上げたエース。月陸Online|月刊陸上競技
・昨年の都大路ではケガの影響で本来の走りができなかっただけに、「全国でのリベンジ」がモチベーションになっています。

〇久保凛(3年/東大阪大敬愛)

・女子800m1分59秒52の日本記録保持者。1000m・1500mでも日本トップクラスの記録を持つ日本女子中距離界のスターです。ウィキペディア
・3000mでも8分59秒74(高校歴代上位)をマークしており、「中距離だけでなく長距離も世界レベル」の稀有な存在。ウィキペディア
・全国高校駅伝では2区や3区などのスピード区間で大量の“ごぼう抜き”を見せてきた実績があり、今大会でも
 「何人抜きするのか?」
 が大きな見どころになります。東大阪大敬愛が上位争いに食い込むための鍵を握る選手です。

〇川上南海・角地萌音(ともに長野東・2年)

・川上はインターハイ3000m6位・国スポ少年A5000m2位の実績を持つ中距離エース。角地は2000m障害インターハイ3位の実力者です。月陸Online|月刊陸上競技
・県高校駅伝では故障で欠場しましたが、全国までにコンディションが整えば、長野東の戦力は一段と厚くなります。

〇その他の女子有力選手

・埼玉栄、倉敷、神村学園、西京、筑紫女学園、薫英女学院などにも3000m9分台の選手が複数名おり、特に3区・5区の勝負区間での活躍が期待されます。月陸Online|月刊陸上競技+1

■勢力図とレースの見どころ

2025年全国高校駅伝の勢力図をまとめると、

・男子は
 仙台育英・学法石川・西脇工・鳥取城北・佐久長聖
 +美濃加茂・東海大相模・小林・倉敷など

・女子は
 仙台育英・長野東・薫英女学院・立命館宇治・須磨学園
 +埼玉栄・倉敷・神村学園・西京・筑紫女学園・白鵬女子

が優勝候補・上位候補の中心と言えます。

とくに注目したいポイントは、

・男子1区〜3区での「増子陽太・新妻兄弟・本田桜二郎・仙台育英勢の直接対決」
・女子1区での「真柴愛里 vs 仙台育英エース vs 池野絵莉」の主導権争い
・新コース適応を済ませている長野勢(長野東・佐久長聖)が、アップダウンの多い都大路でどこまでアドバンテージを生かせるか

といったところです。

■まとめ 観戦前に押さえておきたいポイント

全国高校駅伝2025は、

・男子は仙台育英・学法石川・西脇工・鳥取城北・佐久長聖を中心に、複数校が優勝候補
・女子は仙台育英・長野東・薫英女学院・立命館宇治・須磨学園が“三つ巴+追う2校”の構図

という、非常にハイレベルな勢力図になっています。

観戦するときは、

・スタート直後の1区の主導権争い
・エース級がそろう3区・4区の“レースの山場”
・アンカー勝負に持ち込まれたときのメンタルと脚力

に注目して見ると、テレビや配信観戦が一気におもしろくなります。
この記事で紹介した優勝候補校と注目選手の名前を押さえておけば、“未来の箱根スター”“日本代表候補”たちの走りを一層ワクワクしながら楽しめるはずです。

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