西脇工 全国高校駅伝2025優勝候補検証 兵庫の名門が挑む都大路での勝ち筋とキーマン徹底解説

  • 全国高校駅伝2025で西脇工がどこまで勝負できるのか知りたい。
  • 兵庫県高校駅伝や近畿高校駅伝でのレース内容や記録を整理しておきたい。
  • テレビや配信で観戦する前に、押さえておくべき主力メンバーと勝ち筋をパッと理解したい。
スポーツオヤジ
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この記事を読めば、西脇工の2025年シーズンの戦いぶりとチームの特徴、全国高校駅伝2025での立ち位置や優勝・上位進出の可能性がひと通り押さえられます。

全国高校駅伝2025に挑む西脇工の立ち位置

全国高校駅伝2025男子は、2025年12月21日(日)に京都・たけびしスタジアム京都発着の7区間42.195kmで行われます。男子のスタートは12時30分予定で、例年通りNHKを中心にテレビ中継・配信が行われる見込みです。

都道府県大会と地区大会がすべて終わった時点での男子チームタイム比較では、宮城代表の仙台育英が2時間1分45秒で全体トップ、2番手が福島代表・学法石川の2時間2分58秒、そして3番手が兵庫代表・西脇工の2時間3分25秒という構図になっています。

つまり西脇工は、「仙台育英・学法石川に続く予選タイム3位の優勝候補」として都大路に乗り込むことになります。全国高校駅伝での優勝は通算8回を誇り、「高校駅伝の名門・西脇工」の名前は、駅伝ファンなら誰もが知る存在です。

兵庫県高校駅伝2025 西脇工のレース内容

兵庫県高校駅伝は2025年11月3日、丹波篠山市の大正ロマン館〜篠山鳳鳴高校のコースで行われました。男子は7区間42.195kmで争われ、西脇工が2時間3分25秒の大会新記録で優勝。2年連続30回目の県制覇を達成しています。

レース展開を簡単に整理すると次の通りです。

・1区(10km) 新妻遼己(3年)が28分22秒の区間新で独走スタート。2位の市西宮に2分02秒差をつけてタスキリレー。
・2区(3km) 中道琉惺(3年)がリードをキープしつつ、落ち着いてレースをコントロール。
・3区(8.1075km) 双子の弟・新妻昂己(3年)も区間新記録で流れを加速。
・4区(8.0875km) 佐伯優月(3年)がトップを堅持し、後続との差を管理。
・5区(3km) 岩崎奏が崩れない走りで上位をキープ。
・6区(5km) 岸本周真(1年)が1年生ながら堂々と首位を守る好走。
・7区(5km) アンカー七條拓也(3年)が大会新のゴールタイムでフィニッシュ。

1区と3区で新妻兄弟が区間新を連発し、7人全員が役割をしっかり果たしての大会新V。内容的にも「危なげなく完勝」と言って良い内容でした。

近畿高校駅伝2025 西脇工の逆転Vで見えた強さ

11月16日に奈良県宇陀市・榛原フレンドパーク発着コースで行われた近畿高校駅伝では、西脇工が2時間6分41秒で2年連続33度目の優勝。兵庫2位の須磨学園に14秒差をつけてのVでした。

このレースは、兵庫県大会とは対照的に「追いかける展開」からの逆転劇が印象的でした。

・1区は14位と出遅れたものの、その後じわじわと順位を上げていき、終盤6区終了時点ではトップと約2分差。
・6区(5km)に入った新妻昂己が14分37秒で区間賞。ここで一気に差を詰め、逆転への土台を作ります。
・7区(5km)アンカー新妻遼己が13分35秒で区間新記録の快走を見せ、一気にトップへ浮上してフィニッシュ。

兵庫県大会では「前に出て押し切る強さ」、近畿大会では「後ろからひっくり返す強さ」を見せたことで、どんな展開になっても対応できるチーム力を証明した形になりました。

主力メンバーと持ち味をチェック

新妻遼己 日本人トップレベルの大エース

・学年:3年
・種目:1500m、5000m、駅伝長距離区間
・特徴:トラックでもロードでも「日本人トップレベル」の実力を持つ絶対的エース

新妻遼己は、2025年シーズンの男子5000mランキングで日本人上位に入る13分58秒16をマークしている高速ランナーです。

夏の広島インターハイでは男子5000mで13分50秒05を出して優勝。約30年ぶりとなる日本人Vを成し遂げ、高校長距離界の中心的存在になりました。

さらに秋の滋賀国スポ少年A5000mでは13分35秒33の自己ベストで優勝。留学生を抑えての勝利で、「都大路1区でも世界レベルの選手と勝負できる」ことを証明しています。

兵庫県高校駅伝では1区10kmを28分22秒の区間新で独走し、近畿高校駅伝では7区5kmを13分35秒で走破して区間新。自らレースを動かす先行力と、終盤に逆転するスピードの両方を持つ「万能型エース」です。

新妻昂己 終盤の流れを変えられるセカンドエース

・学年:3年
・種目:5000m、駅伝中核〜終盤区間
・特徴:スピード持久力に優れ、ラストのギアチェンジが鋭いタイプ

弟の新妻昂己も、兄に匹敵する潜在能力を持つセカンドエースです。兵庫県高校駅伝では3区8.1075kmで区間新記録をマークし、近畿高校駅伝では6区5kmを14分37秒で区間賞。終盤に向けて一気に流れを変えられる存在です。

「兄が1区、弟が6区」または「弟が3区、兄が7区」のように、2人を山場の区間にどう配置するかが、西脇工のオーダーを考える上で最大のポイントになります。

中道琉惺・佐伯優月 レースを崩さない中核ランナー

中道琉惺(3年)と佐伯優月(3年)は、どちらも兵庫県高校駅伝で安定した走りを見せた中核ランナーです。

・中道は2区のスピード区間で、リードをキープしつつ落ち着いて後続をコントロールできるタイプ。
・佐伯は中盤の8km区間を任せられるスタミナ型で、風やアップダウンがあっても崩れにくいのが強みです。

全国では、4区や6区など「大きく崩したくない区間」を安心して任せられる存在と言えます。

岸本周真・岩崎奏・七條拓也 チームを支える下級生&キャプテン勢

岸本周真(1年):兵庫県高校駅伝6区を任されたルーキー。プレッシャーのかかる展開でも落ち着いて首位を守れたメンタルの強さが光ります。
岩崎奏:スピードと粘りのバランスが良く、3km〜5km前後の区間で持ち味を発揮できるタイプ。
七條拓也(3年):兵庫県大会ではアンカーとして大会新フィニッシュ。チームをまとめるキャプテンとしても頼れる存在です。

この他にも、5000m14分12秒台の赤坂勇輔(3年)らトラックで結果を残している選手がおり、「控えも含めて8〜9人が全国レベル」という層の厚さがあります。

西脇工のチーム特徴と強み

序盤から主導権を握れる先行力

兵庫県高校駅伝で見せたように、1区からエース新妻遼己が飛び出して主導権を握る展開が取れるのは、西脇工の大きな武器です。10kmで2分以上の差をつけられる先行力は、全国でもトップクラスと言って良いでしょう。

逆転パターンも持つ終盤の破壊力

近畿高校駅伝では、6区新妻昂己・7区新妻遼己の「新妻リレー」で約2分差をひっくり返す圧巻の逆転V。追いかける展開になっても慌てず、終盤で一気に勝負を決められるだけの破壊力があります。

名門ならではの経験値と優勝8回の伝統

西脇工は全国高校駅伝で通算8回の優勝を誇る「駅伝の名門」です。何度も優勝争いのプレッシャーを経験してきた伝統校だからこそ、都大路の独特の雰囲気にも動じにくいという強みがあります。

監督・スタッフも「全国で勝つための戦い方」を熟知しており、選手たちの調整や当日のオーダー選択にもその経験値が存分に生かされるはずです。

トラックシーズンから続く勢いとコンディション

新妻遼己のインターハイ5000m優勝、国スポ5000m優勝をはじめ、2025年シーズンの西脇工はトラックの段階から全国トップクラスの記録を出し続けてきました。

秋のロードシーズンに入っても兵庫県大会・近畿大会ともに好記録をマークしており、「夏から冬まで高いレベルを維持できている」印象があります。

全国高校駅伝2025でのオーダー予想と勝ち筋

実際のエントリーや当日のオーダーは直前まで変動する可能性がありますが、兵庫県大会・近畿大会の区間配置や選手の持ち味を踏まえた「イメージとしての勝ち筋」は次のようになります。

前半で主導権を握る展開が理想

・1区 新妻遼己が先頭集団、もしくは単独トップで戻ってくる展開
・2区では距離の短いスピード区間で、必要以上に無理をせず「表彰台圏内」をキープ
・3区に新妻昂己、4区に佐伯優月ら主力を置き、中盤で再び前をうかがう

仙台育英や学法石川、倉敷、佐久長聖、八千代松陰なども前半から飛ばしてくることが予想されますが、西脇工も1区から十分に前で勝負できる戦力があります。

中盤は「大崩れしない」ことが最優先

全国上位を狙うチームにとって、4区・6区などの中盤で大きく遅れないことが非常に重要です。西脇工には中道琉惺・佐伯優月といった「安定感のある3年生」がそろっており、ここで致命的なビハインドを負いにくい構成になっています。

仮に他校のエース級に一度前に出られても、「10〜20秒差でしのぐ」粘りができれば、新妻兄弟を終盤に残す西脇工にとっては十分に逆転可能な展開です。

終盤は新妻兄弟のダブルエースで押し切る

・5区:若い選手やスピード型の選手を置き、入賞ラインを確保しつつ次の区間へ
・6区:新妻昂己がペースアップし、入賞圏から表彰台圏内へ順位を押し上げる役割
・7区:新妻遼己が勝負どころでスパートし、優勝争い・表彰台争いを決めにいく

近畿高校駅伝で見せた「6区・7区での2分差逆転」がそのまま都大路で再現されれば、西脇工の優勝も現実的なシナリオになってきます。

ライバル校との比較と現実的な目標ライン

男子の全国高校駅伝2025は、予選タイムの面では仙台育英が一歩リードし、その背後に学法石川・西脇工・鳥取城北・八千代松陰・倉敷・佐久長聖・東洋大牛久・九州学院などが続く構図になっています。

この中で西脇工が目指す現実的なラインを整理すると、

・目標1:優勝争い(優勝〜3位)
・目標2:入賞圏内の安定キープ(8位以内)
・目標3:兵庫県大会の2時間3分25秒に迫る、もしくはそれを上回るタイムでのフィニッシュ

といったあたりがターゲットになってきます。

優勝を狙うには、1区〜7区までほぼノーミスでつなぎつつ、どこかで「区間賞レベルの爆発」をもう1本増やしたいところです。一方で、兵庫県大会と近畿大会の内容、そしてこれまでの全国での実績を考えると、「表彰台争いに絡みつつ8位以内は十分に狙える」と見て良いでしょう。

まとめ 西脇工は伝統と新妻ツインエースを武器にした優勝候補の一角

・都道府県・地区大会を通した持ちタイムは全国3位の2時間3分25秒
・兵庫県大会では1区・3区で区間新、チームとして大会新記録で優勝
・近畿高校駅伝では6区・7区の新妻兄弟で約2分差をひっくり返す逆転V
・インターハイ・国スポを制した新妻遼己と、新妻昂己の「ツインエース体制」は全国トップクラス
・全国高校駅伝で通算8回優勝の伝統と経験値も大きな武器

こうした要素を踏まえると、西脇工は「仙台育英・学法石川と並ぶ優勝候補の一角」として全国高校駅伝2025を迎えると言って良いと思います。

レース当日は、

・1区新妻遼己の入り方(単独か、集団か)
・中盤4区・6区でどれだけ崩れずに粘れるか
・終盤6区・7区の構成と、新妻兄弟のラストスパート

といったポイントを意識して観戦すると、西脇工の強さと駅伝の面白さがより伝わってくるはずです。

テレビや配信で全国高校駅伝2025を見る際には、ぜひ「西脇工の7人がどんな表情でタスキをつなぐのか」に注目してみてください。

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