- カランダガンがどれくらい強い馬なのか、数字で戦績をしっかり把握しておきたい。
- ジャパンカップに挑む前に、どんなレースを勝ってきたのかを整理してからレースを楽しみたい。
- 海外馬が日本に来るとき、過去の実績からジャパンカップでどんな走りをしそうかイメージしておきたい。

この記事を読めば、カランダガンの通算戦績と主な勝ち鞍、どんなタイプの馬なのかという特徴が一通り分かります。
そのうえで、ジャパンカップでの走りをどうイメージすれば良いかまで、なるべく分かりやすく整理していきます。
カランダガンの基本プロフィールと通算成績

カランダガンは、フランスで調教されているサラブレッドのセン馬です。
・生まれ年 2021年
・年齢 4歳
・性別 セン馬
・所属国 フランス
・調教師 フランシスアンリ グラファール
・馬主 アガカーンスタッド
・父馬 グレンイーグルス
・母馬 カラヤナ
通算戦績は次のようにまとめられています。
・通算成績 13戦7勝
・着順内訳 1着7回 2着5回 3着1回
・4着以下はゼロ
13回走って一度も4着以下に負けていないという、かなり安定したタイプです。
勝ち切るレースも多く、負けてもほとんどが2着という数字から、常に相手なり以上に走る安定感の高さが伝わります。
飛躍の2025年シーズン 戦績のハイライト
カランダガンの名前が一気に世界的になったのが、2025年シーズンの戦績です。
この年は、欧州の中距離路線で大きなタイトルを次々とつかんでいます。
特に大きな勝利は次の3レースです。
・グランプリドサンクルー フランスの芝2400メートルG1
・キングジョージ6世アンドクイーンエリザベスステークス イギリス アスコット芝約2400メートルG1
・チャンピオンステークス イギリス アスコット芝約2000メートルG1
グランプリドサンクルーは、フランスの古馬中長距離路線で重要な位置づけのG1レースです。
ここでまずG1タイトルをつかみ、続く夏のキングジョージでヨーロッパのトップホース相手に差し切り勝ち。
秋のチャンピオンステークスでも強豪を相手にきっちり勝ち切り、中距離でも結果を出しました。
これらの実績によって、カルティエ賞の年度代表馬(ヨーロッパの年度代表表彰)と最優秀古馬の2部門に選出されています。
さらに、ロンジンワールドベストレースホースランキングではレーティング130を与えられ、世界トップ評価の1頭として名前が挙がっています。
戦績から見えるカランダガンの特徴
通算成績と2025年の大レースを振り返ると、カランダガンの特徴は大きく三つに整理できます。
ひとつめは距離適性です。
芝2000メートル前後から2400メートルまで、幅広い距離で安定して結果を出しています。
2000メートルのチャンピオンステークスでも、2400メートルのグランプリドサンクルーやキングジョージでも勝っているので、中距離と中長距離のどちらにも対応できるタイプと言えます。
ふたつめは終いの脚と持続力です。
キングジョージでは後方から長く脚を使って差し切る競馬を見せ、直線の長いコースでもしっかり伸びてきています。
一方で、早めに動いて押し切るような形もできるため、決め手だけでなく持久力も備えた万能型です。
みっつめは崩れなさです。
13戦すべてが3着以内という数字は、相手や馬場、展開が変わっても力を出し切れることの証明です。
大きく負けたレースがないため「信頼して買えるタイプ」という評価になりやすく、世界トップレベルでも安定して戦える下地になっています。
欧州年度代表馬という肩書の重さ
カランダガンは、2025年のカルティエ賞で年度代表馬と最優秀古馬の二冠を受賞しています。
この賞は、欧州のG1成績とポイント、さらに専門メディアやファン投票などを総合して決まるもので、いわばその年のヨーロッパで「最も活躍した馬」を決めるタイトルです。
過去の受賞馬には、エネイブル、フランケル、シーザスターズといった名馬たちが並びます。
そのリストにカランダガンの名前が入ったという事実だけでも、戦績の価値の高さがよく分かります。
また、ロンジンワールドベストレースホースランキングで130という数字をつけられている点も重要です。
このレーティングは、その馬が見せたパフォーマンスを世界共通の物差しで数値化したもので、130というのは近年のトップホースと比べても非常に高い水準です。
単に勝ち星が多いだけでなく、勝ったレースのレベルが高く、勝ち方も評価されているということになります。
これまでの戦績から見るジャパンカップへの相性
ここまで見てきたカランダガンの戦績を、日本のジャパンカップに結びつけて考えてみます。
ジャパンカップは東京競馬場の芝2400メートルで行われるG1です。
直線が長く、スピードとスタミナの両方が必要とされるコース形態で、最後の直線では瞬間的な切れ味と長く伸びる脚の両方が求められます。
カランダガンは、
・芝2400メートルのG1を勝っている
・直線の長いアスコットで差し切り勝ちを見せている
・2000メートルのG1でも勝っている
という点から、距離適性や直線の長さには十分対応できるタイプだと考えられます。
一方で、日本の芝は欧州に比べて軽く、時計も速くなりやすい傾向があります。
ロンジンのレーティングでは世界トップクラスとはいえ、これまで走ってきた舞台とは馬場の性質が少し違うため、
・より速い上がりへの対応
・日本独特のペース配分
といった部分が、実戦でのチェックポイントになりそうです。
カランダガンのこれまでの戦績から見ると、
・どんな展開でも大きく崩れない安定感
・直線勝負になったときの持続的な末脚
・2400メートル戦での豊富な経験値
といった強みが、ジャパンカップでもそのまま武器になり得ます。
まとめ カランダガンの戦績は世界トップ級 ジャパンカップは実力証明の場に
カランダガンのこれまでの戦績をあらためて整理すると、次のようになります。
・通算成績は13戦7勝 すべてのレースで3着以内に入っている
・グランプリドサンクルー キングジョージ チャンピオンステークスという欧州の大レースでG1を3勝
・2025年の欧州年度代表馬と最優秀古馬に選ばれ、世界的にも最高評価クラスの1頭
・芝2000〜2400メートルで安定して強いパフォーマンスを続けている
ジャパンカップは、こうした戦績を引っさげて日本に乗り込んでくる「欧州王者」が、日本のトップホースと正面からぶつかる舞台になります。
カランダガンがこれまで通りのパフォーマンスを発揮できるのか、それとも日本の馬場や展開が意外な壁になるのか。
通算成績と実績を頭に入れてレースを見ると、一つひとつのコーナーの入り方や仕掛けのタイミングまで、より深く楽しめるはずです。

カランダガンの戦績は、すでに世界トップ級として十分な説得力があります。
ジャパンカップは、その強さが日本のファンの前でどのような形で示されるのかを見届けるレースになると言えるでしょう。




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