- 細見芽生選手がどんなプロフィール・経歴の持ち主なのか知りたい
- 世界クロカン(世界クロスカントリー選手権)U20日本代表にどうやって選ばれたのかを整理しておきたい
- 中学・高校・大学でどんなレース結果を残してきたのか、走りの特徴と今後の可能性を知りたい

この記事を読めば、細見芽生選手について、興譲館高校・銀河学院高校を経て名城大学に進んだ中長距離ランナーとしての歩み、トラックとロードの両方で積み重ねてきた実績、U20東アジア選手権5000m優勝や、そして世界クロカン2026タラハシー大会のU20日本代表に選ばれるまでの流れと、世界の舞台で期待される走りといったポイントが一通り整理できます。
細見芽生とは 世界クロカンU20日本代表の名城大1年生ランナー

細見芽生(ほそみ・めい)選手は、兵庫県出身の女子長距離ランナーです。中学時代は兵庫・白鷺中で走り込み、高校は岡山の興譲館高校に進学。その後、広島の銀河学院高校へ転校し、全国高校駅伝やインターハイで一気に全国区の存在となりました。
高校卒業後は、女子長距離の名門・名城大学女子駅伝部へ進学。大学1年目の2025年シーズンから日本学生個人選手権・日本インカレ10000mでいずれも日本人トップの2位、U20東アジア陸上選手権5000m優勝など、華々しい結果を残しています。
そして2025年11月、京都で行われた世界クロカン(タラハシー2026世界クロスカントリー選手権)U20日本代表選考会の女子5000mで2着に入り、その走りが評価されてU20日本代表に選出されました。
トラック、ロード、クロカンのいずれでも安定した力を発揮できる、次世代を担う有望株の1人です。
細見芽生のプロフィール
現時点で公表されている範囲で、プロフィールを整理します。
- 名前:細見 芽生(ほそみ・めい)
- 生年月日:2007年1月4日(2025年度時点で18歳)
- 出身地:兵庫県
- 中学:白鷺中学校(兵庫)
- 高校:興譲館高校(岡山)→銀河学院高校(広島)
- 大学:名城大学 人間学部(女子駅伝部)
- 種目:長距離(1500m・3000m・5000m・10000m、クロスカントリー、駅伝など)
主な自己ベスト・タイトル(抜粋)
- 高校3年時インターハイ
- 女子3000m 5位(日本人トップ)
- 女子1500m 6位(日本人2位)
- 5000m自己ベスト:15分27秒28(2025年7月・ホクレンディスタンス、U20アジア圏トップ記録)
- 10000m:33分11秒27(日本学生個人選手権2位・初の日本代表内定)
- 第94回日本インカレ 女子10000m 2位(日本人トップ)33分23秒46
- U20東アジア陸上競技選手権 女子5000m優勝(香港2025)
- 世界クロカンU20日本代表選考会 女子5000m2位 15分40秒89
- タラハシー2026世界クロスカントリー選手権 U20日本代表(女子)
18歳という年齢で、すでに「トラックで日本トップクラス」「アジアU20レベルの5000m」の両方を経験している点が大きな特徴です。
中学〜高校時代の経歴 白鷺中から興譲館・銀河学院へ
細見選手は、兵庫県の白鷺中学校時代から長距離で頭角を現しました。中学卒業後、女子駅伝の強豪として知られる岡山・興譲館高校に進学し、1年生の頃から県高校駅伝で上級生と並んで主要区間を任される存在でした。
高校2年への進級時に、さらなる飛躍を求めて広島・銀河学院高校へ転校。ここで本格的に「チームのエース」としてのポジションを確立していきます。
高校時代には、
- 広島県高校駅伝で1区を走り、チームの流れを作る役割
- 広島県女子駅伝や都道府県対抗女子駅伝でも主要区間を担い、5区区間2位などの実績
といった形で、ロードレースの舞台でも存在感を示しています。
早い段階から「駅伝で頼られる選手」として育てられてきたことが分かります。
銀河学院高校での飛躍 全国高校駅伝1区とインターハイ入賞
銀河学院高校に転校してからの細見選手は、一気に全国レベルのランナーとして注目を浴びます。
全国高校駅伝では、エース区間の1区を任され、区間5位の好走。チームも8位で初入賞を果たしました。スタートから前方でレースを進め、入賞争いの流れを作った走りは、多くの駅伝ファンの印象に残るレースとなりました。
トラックでは、2024年の福岡インターハイで
- 女子3000m:9分12秒06で5位(日本人トップ)
- 女子1500m:4分18秒台で6位(日本人2位)
と2種目入賞。1500m〜3000mの双方でハイレベルなパフォーマンスを見せました。
さらに、5000mでも高校3年の段階で15分48秒14(2024年11月)まで記録を伸ばしており、「トラックでもロードでも戦える日本人エース候補」として名前が挙がる存在になっていきます。
高校ラストイヤーは、「全国高校駅伝入賞」と「インターハイ2種目入賞」という形でしっかり結果を残し、名城大学へと進学していきました。
名城大学での成長 10000mで日本人トップの走り
大学進学後も、細見選手の勢いはまったく衰えていません。むしろ、距離を10000mに伸ばしたことで、新たな強さを見せ始めています。
日本学生個人選手権10000mで2位 初の日本代表内定
2025年4月、日本学生個人選手権の女子10000mで、細見選手はいきなり2位に入賞。10000mは初挑戦ながら、33分11秒27という好タイムでフィニッシュし、この結果が自身初の日本代表内定につながりました。
大学での目標として「長い距離を任せてもらえる走力をつけたい」と語っており、この10000mでの成功は、その第一歩となるレースだったと言えます。
日本インカレ10000mでも日本人トップ
続く6月の日本インカレ女子10000mでは、留学生選手に続く2位、日本人トップの成績を残します。タイムは33分23秒46で、学生トップレベルの力を再確認させる結果となりました。
この頃には、3000mでも9分09秒39の自己ベストをマークするなど、スピード面もさらに強化されています。
U20東アジア選手権5000m優勝 アジアトップクラスの走り
2025年7月のホクレンディスタンスでは、女子5000mで15分27秒28をマーク。この記録がシーズンのU20アジア圏トップとなり、9月に香港で開催されたU20東アジア陸上競技選手権の日本代表に選出されました。
香港で行われたU20東アジア選手権女子5000mでは、しっかり優勝を飾り、「アジアU20の中でもトップクラスの長距離ランナー」であることを証明。海外遠征の経験を積みながら、世界を見据えたレース運びを身につけていきます。
この5000m15分27秒28という記録と、国際大会での優勝経験が、今回の世界クロカン代表選出にも大きく影響していると考えられます。
世界クロカン選考会での快走 女子5000m15分40秒89で2着
世界クロスカントリー選手権タラハシー2026のU20日本代表を決める選考会は、2025年11月30日に京都・西京極で行われました。
女子5000mには、高校生から大学生・実業団選手まで、U20世代の有力選手が多数出場。その中で、細見選手は名城大学1年生ながら、15分40秒89で2着に入る快走を見せます。
レースは、札幌山の手高校2年の宇都宮桃奈選手が15分37秒61で1着。細見選手はその直後の2着でしたが、U20の枠内では十分なインパクトを残す記録となりました。
この走りを受けて、日本陸連から発表された世界クロカンU20日本代表メンバーに選出。2026年1月にアメリカ・タラハシーで行われる世界大会の女子U20種目に、日本代表として出場することが決まりました。
大学1年生にして、
- 10000mで日本人トップ級
- 5000mでU20アジア圏トップ
- 世界クロカンU20日本代表
という「トラック・ロード・クロカンの三拍子」が揃った選手になっているのが、細見芽生というランナーです。
世界クロカン2026タラハシー大会とは
細見選手が出場予定の「タラハシー2026世界クロスカントリー選手権大会」は、2026年1月10日にアメリカ・フロリダ州タラハシーで開催されます。
- 大会名:タラハシー2026世界クロスカントリー選手権
- 日程:2026年1月10日
- 開催地:アメリカ・タラハシー
- カテゴリー:ワールドアスレティックス規定の「GW」ランク(ダイヤモンドリーグと同等のカテゴリー)
- 日本チーム構成:シニア男女各6名+U20男女各6名、合計24名の代表選手団
世界各国からトップレベルのクロカンランナーが集まり、個人戦と団体戦の両方で順位を競う大会です。
細見選手にとっては、
- アジアではなく「世界」の同世代と直接競う
- 起伏のあるクロカンコースで、自分の走りがどこまで通用するかを試せる
という貴重な機会になります。
細見芽生の走りの特徴 ロングスパート型のオールラウンダー
これまでのレースや記事から見えてくる、細見選手の特徴を整理してみます。
1kmごとのペースを崩さない安定感
10000mのレースでは、序盤から無理に飛び出すのではなく、先頭集団の中で淡々とリズムを刻み、後半でじわじわと順位を上げていく展開が多いです。学生個人選手権や日本インカレでも、終盤まで大きく落ちないペース配分で、日本人トップの成績を残しています。
ロングスパートができる持久系スピード
1500mと3000mでインターハイ入賞しているように、単純なスタミナ型ではなく「スピードのある長距離ランナー」です。3000mでは9分一桁まで記録を伸ばしており、ラスト1000mからのロングスパートで勝負できるタイプと言えます。
トラック・ロード・クロカンを問わない対応力
- 高校時代:全国高校駅伝1区、都道府県女子駅伝5区など、ロードレースでの好走月陸Online|月刊陸上競技+2Threads+2
- 大学時代:トラック10000mで日本人トップ級、5000mでアジアU20トップクラス名城大学+2名城大学+2
- そして今回、クロカンでも世界大会の代表に選出
というように、どのフィールドでも対応できる「オールラウンダー型」のランナーです。
今後の進路と期待される将来像
細見芽生選手は、2025年度時点で大学1年生。今後の大学4年間、そしてその先のキャリアには大きな期待がかかります。
名城大学・女子駅伝部のインタビューでは、
- 「長い距離を任せてもらえるような走力をつけたい」
- 「将来的にはフルマラソンで世界で戦う選手になりたい」
- 「2028年ロサンゼルス五輪を1つの大きな目標にしている」
といったコメントも紹介されており、早くからマラソンで世界を目指すビジョンを明確に持っていることが分かります。
今後は、
- 大学駅伝(全日本大学女子駅伝・富士山女子駅伝)での主要区間
- 日本選手権や国際大会での5000m・10000mでの優勝争い
- U20・U23世代の世界大会出場を重ね、フルマラソンへのステップアップ
といった道筋が想像されます。
世界クロカンでの経験は、その長期的なキャリアの中でも大きなターニングポイントになりそうです。
まとめ 細見芽生は「世界とマラソンを見据える18歳ランナー」
最後に、ポイントをまとめます。
- 細見芽生選手は、兵庫県出身で、興譲館高校・銀河学院高校を経て名城大学に進んだ女子長距離ランナーです。
- 高校時代には、全国高校駅伝1区でチームを初入賞に導き、インターハイでは1500m・3000mの2種目で入賞。3000mでは日本人トップの成績を残しました。
- 大学進学後は、日本学生個人選手権と日本インカレの10000mでいずれも2位(日本人トップ)、U20東アジア選手権5000m優勝、ホクレンディスタンス5000m15分27秒28(U20アジア圏トップ記録)など、国内外で結果を出しています。
- 2025年11月の世界クロカンU20日本代表選考会女子5000mでは15分40秒89で2位に入り、その走りが評価されてタラハシー2026世界クロスカントリー選手権のU20日本代表に選出されました。
- 将来的にはフルマラソンで世界と戦うこと、2028年ロサンゼルス五輪出場を大きな目標に掲げており、長距離オールラウンダーとしての成長が期待されています。

世界クロカン本番でどのような走りを見せてくれるのか、そしてその先のトラック・駅伝・マラソンの舞台でどこまで伸びていくのか。
細見芽生選手は、今後も継続してチェックしておきたい「次世代のエース候補」の1人です。



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